幾度 計算をくり返しても
わりきれない 剰余を
磔刑に処してわたしは祈る

明かりのない堂に唯一の天窓から
見える空はたいてい青い
曇りがちな日も
あわれな羊に祝福を与えてくれるように思う
時に嵐が容赦なく打ち わたしを泣かせるが
渇き切ったわたしは
十字架から滴る水を集めて漏斗で濾して飲む

解を求めればこの剰りは消えることを知っている
それが1にせよ0にせよ
だがわたしには証明できない
審判の日が何よりこわい
明かりのない堂の中でもういっそと思いながら
まだこの式を「彼」にゆだねることをしない